BadStripperKing/影山影司
 
ブが繋がっていた。チューブは耳からずっと遠くへ伸び、床にある大型のペットボトルの口にテープで厳重に貼り付けてある。寒気がする。トリップ後の覚醒が原因だ。チューブを伝い、ペットボトルへぼたぼたと汁が落ちる。降りて、昇り、降りて、降りて、昇り。モーターがおおぉんと呻く。この世はシンプルだ。何かの均衡が崩れたら、もうお終いなんだよ。


 それは痛みを通り越して冗談に近い。
 すべてを搾り取るように緩やかに行われ、劇的な効果を発揮する。
 生きているわけでもなく死ぬわけでもなく、過ごす時間は永遠のようだ。
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