海底のラブソファ/ここあこころ
あなたの眼差しの奥には
思わず気圧されそうになるほどの
誠実さと優しさとが
ありありと描かれている
惚れ惚れしい風景のよう
柳は淑やかに陽光に凭れかかり
穏やかな心持ちでそよ風を浴びる
いつも晴れの日の匂いがする
私はからだ全体で深呼吸
胸をあなたでいっぱいに膨らませる
沈みゆくラブソファの上
ラブソファよりも柔らかな腕にくるまれ
酷く無防備に微笑みを重ね合う
赤子同然に可愛がられる
その無意識の流れの中
私の切なる胸は開かれる
開かれたなら
すぐさまに部屋はあなたへの想いで充満する
海底のラブソファ
私はあまりの幸福さに
もはや呼吸困難に陥りそうになる
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