ぬるい迷妄/みお
 



あのひ、ほしを
抱いた

かがやきを濁らせて
ほれたフリをする
きっと
かなしみだったけど、必然だった

あのひは、うみを
抱いた

知っていたの
なまあたたかい潮風がうみに恋をしていたことも
うみを抱くわたしが、くるしいほど
あきれるほど
じゅんすいに他のだれかをおもっていたことも



ああ、
この
ゆきは
ほほが凍りつくほどあたたかくて
さむさは、わたしを少しずつ溶かしていくから
おぼれちゃえばいいんだと
ほほえんで
またぬかるみを
身体に感じた



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