平熱/小川 葉
 
 
熱が平らになって
どこまでも続いてる

けれども生きていれば
山も谷もあるものだから
人のからだも
地球に似てるのかもしれない

熱が途中で終わってる
そこが
海なのだとしたら

羊水でしか
生きていけなかった
たくさんの魂が
海流を追いかけて
泳いでゆく

かつてそこに
僕の平熱も
あったかのように
 
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