「運命の人」/広川 孝治
 
あなたは覚えてくれてますか
二人で飲みに行きましたね
あの日は同窓会の後で
みんなが帰ったあとなのになぜか二人で飲んでました

気が付けば
終電の時間を過ぎて
それでも飲み続けていました

あなたは気付いていたでしょうか
僕は時間に気付かない振りしてました
あなたと少しでも長く一緒にいたかった
別にあなたに恋してるわけじゃなかった
その時にはそう思っていたのです

中学生の時でしたね
あなたと初めて出会ったのは

あなたは覚えているでしょうか
僕の一番好きな小説家の本を
休み時間に読んでいて
それが声かけるきっかけでしたね

それからは
お互いに好き
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