ミリ飛行/船田 仰
 
横断歩道、街灯、といろいろ、)
目がざわめいて何だか落ち着かない

いま一ミリを飛んだ

手首のいちばん細いところが
むずむずとして
(うちわがひとつ転がってた)
肩の上で月(太陽)がにやにやとしてる
猫の鈴が
となりのカメラ屋の屋上のうえの
まっくら
のなかに落ちて音をたて
ぼくは
どうしようもなくやりきれなくなった

(いつものこと、いつもの、)
(青、いつもの青)

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