ザ・ブーンンンンンあ/砂木
 
届くのかなあ ぷくぷくぷく
最後の空気をこぼしながら
サンダル船長さんは言った

届くさ
サンダルと旅をしてきた岩のかけらは
ひらりと水に舞いながら落ちていく

もうすぐ深くひらかれるよ

岩のかけらさん 故郷のような
大きな岩に帰れないね
帰れなくなってしまったね

サンダル船長さんたら どこをみてるのさ
故郷は ここにある
あの大きな岩には 旅する者達がよく休んでいった
翼のある者 折れた者 尾のある者 尾だけとか
いろんなものが旅の途中に腰かけた
一度私も まねしてみたかったのさ
いつか水の波に砕かれて消えようとも
なんてね ありがとう さあ


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