偏見/緑茶塵
 
時だけだ、でも血の臭いがしない

死ぬと開放される夢は今も見ているが、例えようも無い当たり前のようにその時に一番血の臭いが濃くなって漂って、想像するのは病に侵された動植物の実際の末路

唇から漏れ出る言葉でもう一度例えたとして、どれ程伝わる、料理の後に教養として知っておくのは、余裕のある生活がもたらす贅沢であって、よく知らないうちに鉄分を含んだナイフとスプーンで少年に問いかける

主食になるのは米よりもパンか、それともコーヒーが良いならしっくりする所でいつまでも飲んでいれば好い

友人として据えた、たどり着く目標として据えた、父親として据えた、母として据えた

ザラザラになって磨耗して今はもう鏡のように映している、昼と夜を取り違えている

日常や普遍性と、思い込み偏見をまだ取り違えている

歌や言葉が簡単に届いてしまう意味や事実を取り違えている


よく考える事を好きな私が、血の臭いを嗅ぐ私が、鉄と煙が大好きな私が
先の事をと問われても
戻る   Point(0)