愛するものよ、死ね/詩集ただよう
 
女の声は聞き飽きている

猫なで声も風呂には要らない

空と海の境目にあるという線がどうかしたか

視線にうつす

飛んでいる鳥が寂しがっているようにでも見えるのか

九九をいくつまで呟く

知っているんだろう

詩人の想像力は数学者のそれに遥か劣る

六次元ですら

夢想だにできまい
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