今村知晃・木のうろ・カフェの内装からなるコンポジション(2008年10月18日ポエトリーワークショッ.../イダヅカマコト
ない
かといって透明でもない
この世の約束事を
すべて破ってしまったからか
心の奥底の引き出しを
開ける、閉める
開ける、閉める
しかし何も出てこない
失ったものはなんだったのか
とうの昔に忘れてしまった
ただ延々と続く
呼吸の繰り返し
―――生きる。
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(5) 佐藤銀猫による訳(注:(4)のこと)をイダヅカマコトが翻訳
呼吸をしつづけている
箱にとじこめられたまま
刺すための針は
かさの中にしまわれてしまった
かつて私を作っていたものが
手に入ることはない
きっとどこかで
憶えているはずの
自分の居場所まで
どこにもつながらない
いきをしている。
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