「光」/広川 孝治
優しい光
太陽のように道を照らすことはできないけど
太陽のように草木を育てることはできないけど
太陽のように全てを暖めることはできないけど
道に迷った人に
慰めと癒しを与える光
暗闇でしか見えない光
太陽に照らされていたら見つけられない光
自分の中の
自分発信の光
太陽を失って初めて判った
自分にも光があるんだってこと
真っ暗になってようやく気付いた
自分の光が持っている力のこと
すべてが閉ざされてから見えた
自分の価値とその自分に引き寄せられてきていた存在のこと
なんだ
みんな
お月さまを求めてたんじゃないんだね
ほんとは
僕の
明滅する
消えそうな
でも
失われない
熱もなく
力もない
それでいて
しっかりと
光っている
なぜか
人を癒す
この光に
引き寄せられて
来ていたんだね
ありがとう
ありがとう
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