八月/
青色銀河団
羊歯が葉を裏返し
白い歯を見せて笑う
日陰の庭で
ちいさな神様が
泣いている
山じゅうの
虹を融かしこみ
熱い涙をながし
泣いている
(ちいさな神様の
まっかな
まっかな泣きっ面)
山のうえ
雲はちぎれて
遠く
池の蓮の葉に連なる頃
ひとりの少女が
軽やかに
みごもった
戻る
編
削
Point
(7)