詩(うた)/星月冬灯
 

 叫べ!

 怒れ!

 腹の奥底に隠し持っている

 その塊を

 今こそ弾き出せ


 嘘もたてまえもかわいさも

 剥ぎ取って

 己に生きよ


 何をためらっている?

 何を待っている?


 何も変わらぬ

 何も変わらぬ


 それ行け!

 それ行け!


 今こそ

 高く翔ぶのだ

 今こそ

 尊き人になるのだ


 天を貫け

 碧き星を眺めよ

 そうして

 叫べ、怒れ

 苦しきもやもやを

 淋しき感情を

 その眼(まなこ)をもって

 その心をも
[次のページ]
戻る   Point(2)