いろは唄/星月冬灯
 
 水無月に讃岐の国
 屏風ヶ浦(びょうぶがうら)に誕生されし大師
 御(おん)歳七つで所生のために
 身を捨てて
 五つの嶽(たけ)に立雲の立(たち)る
 誓いぞ頼もしき
 わが日本の人民に文化の
 花を咲かせんと
 四句の偈(げ)を作った短歌
  いろはにほへとちりぬるをわか
  よたれそつねならむうゐのおく
  やまけふこえてあさきゆめみし
  ゑひもせす  ん
 いかなる無智の幼子も
 習うに易き文字なれば
 知れば知るほど
 意味深し
 この世を救う唄なれば
 大師の力量に
 ただ感服す
 幼子から老人までみな知っている
 いろは唄
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