跛をひいてどこへ向かうの痩せこけた子猫たち/鎖骨
透明の四面体煌々たるフラクタル
車窓に映る顔までも重なる
数ミリの厚みの中でお前が僕に
僕がお前になって
内側と外側の面で少なくとも二度反射するのは仕方ないよね
けど僕らの像には
厚みなんてあっただろうか
未開の明日
という森を荒地を池沼を開き
繁茂していくようだ僕らの自我
攪拌される欲求混ざり合い分解されて
高尚な目的だけが残るはずだった
産まれてゆくそれらを
幼過ぎ小さ過ぎ盲目に熱を必要としていた僕らは
片端から貪ることを
ついにやめられなかった
だから死ぬまで燃え続けなければならない
これらはあるいは贖罪なのだから
死ぬまで無駄に増え続けること
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