皮/ゆるこ
 
 
 
何かを焦がしたにおいがした
夜の地下鉄、猫の鳴き声
嘘つきの街が影になり徘徊を始める
九段下、ナイフ
 
薄く切り取れば
なにもかも見えるのか
君の腹の中白すぎて
なんも見えないよ、本当さ
 
理解を繋ぐ鎖は
海に葬られてかれこれ千年
プランクトンに成って
ただ、肺呼吸を繰り返す
 
甘い甘い香りが
さ い ご と言わんばかりに溢れ出す
指先は
死んだ
 
 

 
30cmの正方型に
灰色の脳みそを押し込める
圧迫する
冬が来る
 
規則的に足を運ぶ
赤く 赤く
麻痺を繰り返し
いつかなくなる
 
 

 
 
 
はだかのまま
生きれたら
 
なんて苦しいだろうか
 
酸素がなくなった、
着信。
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