「割り切れなさ」と懐疑論−「存在の彼方へ」を読んでみる6/もぐもぐ
弱肉強食であり、利害計算である「存在」(生)。レヴィナスはそれとは「別のあり方」(「存在の彼方」)を捜し求める。「それにしても、存在とは他なるものとは一体いかなるものなのか」(p20)。
とりあえずそれをブランクにしたままに、先に方法論の問題として、「言語」について論じられてきた(<語ること>と<語られたこと>。「存在とは別の仕方でを言表する語ることは、語られたことによって支配されているのだ。この事態は方法論に関する問題を提起している」(p30))。
レヴィナスの方法論的な着眼は、
「<語ること>の自己背信を代償として、全ては現出する。語りえないものさえが現出する。だからこそ、語
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