花の色、月の色、冬の匂い/水口わする
尖る月が橙で
月の香で色づいて
冬の匂いで想う
近付いてくる
僕が生まれた季節が
雪の結晶になった君が
降ってくる
手の平で溶けて
僕の血になって
青白い月に奪われた
この心を抱いてくれる
雲が流れない
星の降る空で
君の闇に飲まれた
泣いて
泣いて
泣いて
泣いた
落とした雫で
雪を溶かして
土を濡らして
君の傍に咲く花は
みどりとあお
冬の匂いと
尖る月が橙で
近付いてる
僕が生まれた
君が生まれた季節が
君の目を見るなら
冬が良い
僕の体温を奪えば良い
溢れた雫で花に水をあげて
みどりとあおが咲いたら
冬の夜空
君のかんざしに
近付いてる
君が溢れる冬が
大好きな冬が
僕に溶ける君の笑顔が
月を照らす
雪を降らす
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