蒸気機関車/
小川 葉
景色を
琥珀色に染めながら
涙のように零れてしまう
煙が風に揺れてる
力いっぱい泣く
汽笛はいつも
理由も知らずに
旅立ってしまった僕らのように
涙をこらえてる
繋がりながら
歩きだす
ながいものを引いて
僕らを引いて
そうするしかなかった
おまえの背中はいつもさみしい
誰かを見送るときは
いつまでも
煙が目にしみている
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