愛/
naru
魔法使いだったら
幸せをたくさん作って
シャボンの玉みたいにふわりと
人に届けるのに
ぼくがぼくであることが
そのまま誰かの幸せになったら
もうこれ以上の呼吸はいらない
鼻をこすりつける首筋も
鬼ごっこする指たちも
両腕のわっかに収める温度も
永久にぼくのものになるとしたら
もうこれ以上の呼吸はいらない
戻る
編
削
Point
(1)