「何故人を殺してはならないの?」−「存在の彼方へ」を読んでみる5/もぐもぐ
 
観的に」表示することが可能となるわけである。

立場2(主観的な「意味」−「関心」)
他方、個人の目からする「主観的な」立場からすると、「意味がある」というのは、「『自分の』役に立つ」、「関心がある」ということとほぼ同義である。自分と関係がある、ごく一部の人、ごく一部の場所、ごく一部の情報、そういったものこそが「意味がある」ものであり、その他のものは基本的に重要でない。この関心は、その個人に専属的なものであって、他の個人とは交換可能ではない。(例えば商品取引の際一人一人つける値段が違うのは、この主観的な関心の相違のためであろう。)

立場2をより煮詰めて哲学的に厳密な形で定式化したのが、
[次のページ]
戻る   Point(1)