ひとつ遅れの急行/
アイバ シュウ
隣のヘッドフォンから
日常ではない何かがこぼれている
ブラウン管ごしのどこかのニュースが
心に足止めをして ぼくは
ひとつ後の電車に乗った
線路は淡々と続いて
よほどの偶然が起こらなければぼくたちを
それぞれの目的地に運ぶ
流されてゆくことが
そこでは今日も待っている
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