真夜中にダンクシュート/小川 葉
 
 
いつからか
真夜中になると
ダンクシュートの途中で
目を覚ます

眼下には
シュートを終えて
遠いところへ歩きはじめる
祖父がいた

ボールがやわらかく
バウンドしながら
その後を名残惜しそうに
ついてゆくのだ

祖母はどこだろう
さっきから
餅を焼くにおいがしてる

焦げていたのだ
 
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