恋した女は詩の中に 〜合唱曲へのご招待〜/北村 守通
 
ることはできないのです。

  ああ

 いつしか顔のない彼女に虜になっているワタクシがおります。阿呆です。彼女のことが忘れられません。時に彼女を探しに出たことも度々あります。しかし、やはり未だ見つかっておりません。時々月蛾に想いをはせて、それを詩にしたりもしています。もしも、ワタクシの詩らしきモノを読むことがあって「月蛾」という言葉を見つけることがありましたらば、それはここ石家荘の彼女なのであります。また、そうした歓楽街の入り口を描いたりもしています。ああ、それでもやっぱり彼女には会えないでいるのです。

合唱曲よ、あなたという方は罪なお方です。皆さん、合唱曲とは、詩とは時として魔性の存在であります。耳を傾ける際には是非是非ご注意のほどを。

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