祈り−「存在の彼方へ」を読んでみる3(2)/もぐもぐ
2「生きることは暇つぶしである」
勝ち負けに拘ることを放棄し、「競争」に積極的に意義を見出すことを避けるとか、
そうしたメンタリティーである。
他方、「競争」自体を回避する立場も現れる。
D3「生きることは楽しむことである」
D4「生きることは苦痛でしかない」
等の立場である。
さて、かなり気ままに、今の社会でも見られる社会観や人生観を並べてみたが、ここに「祈り」のようなものが立ち入る余地は果たしてあるだろうか。どう見てもなさそうである、というのが私の印象である。
しかし、レヴィナスは、そして宗教に深く関心を抱く者は、これらの社会観や人生観の隙間に、「祈り」等が成り立ってい
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