祈り−「存在の彼方へ」を読んでみる3(2)/もぐもぐ
の中で、形を変えて現れることになる。ここに、
C「競争によってはじめて生は成り立つ」
という命題が成立する。
ルールの中での戦い、それが「競争」である。一定の秩序を有しながら、その枠内での争いを否定しない社会、「競争社会」とでも言うべき独自の秩序が成立する。
この枠組みはかなり強力である。なぜなら、「競争」に変質した「戦い」は、物質的生産活動を営むために活用しうるからである。「戦い」を物質的生産のための「競争」に変化させることにより、「戦い」ながらも滅びてしまうことのない、弾力性のある社会を形成することが出来るのである。
ここにおいては、戦いを重視するか、秩序を重視するか、その時々で多少
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