祈り−「存在の彼方へ」を読んでみる3/もぐもぐ
現になってしまわざるをえないが、
「信仰」は「存在」(生)とは「別のあり方」であり、
「信仰」は「秩序」とは「別のあり方」であり、
「信仰」は「言語」とは「別のあり方」である。
最初の一歩を踏み出すための素朴なイメージとして、このような感じで見てはいけないだろうか。レヴィナスは明確には、「信仰」という語は一言も用いない。「神」という語も、直接には殆ど持ち出さない。別の哲学的用語を以ってそれを表現する。だが、その議論の根底を一貫して流れているのは、「信仰」というものに対する、絶大な信頼ではないだろうか。
信仰など、この科学時代の世の中に、馬鹿らしい、不合理な、そう感じてしまう場合には、
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