即興詩 「僕はいま出航する」/飛鳥 彰
 
乗った船乗りみたいに愉快に笑い、
常に潮騒と海のそよ風に酔い痴れて、
賢き少年のように
永劫の交響曲(シンフォニィ)の波に
熱き涙を零している。


宇宙(そら)は僕のために輝く。


宇宙は僕のために慈愛の光を降り注ぐ。


宇宙は僕のために煌々とさんざめく。


それはすべて、僕の後につづく者たちの幸せのためなのだ。


かくして、
僕は宇宙に降り注ぐ微塵となって、
すべてのものの肥やしとなる。

そのために
僕はいま、
高々と碧い空に帆を揚げて、出航する。








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