今ここにある現実/佐々宝砂
 
ーか私はそれで終わりにしたくてしたくてたまらないのだけれど、どーもそういうわけにもいかないらしい。詩を限定したものにしたがる人は常にいる。読者に行間を読ませる想像させるものが詩だと言いたい人は、言えばよい。勝手に言え。でも、小説だってマンガだって、さらには映画もニュースも、行間を読ませる。スポーツニュースも政治ニュースも、その気になれば。

詩ではないとされるものに、詩のようなものは多い。少なくとも私には、全く詩と詩でないものの見分けがつかないね。

小説は自由だ。三流のエンタメ小説でさえ自由だ。限りなく詩に近いものや、カルテとしか見えないものや、そのほか異様な体裁のものであっても、許され
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