純粋正義への架橋17/チャオ
 
つまりは、たくさんの言葉が、ひとつの言葉を邪魔するのだ。そして、ひとつの感情が、たくさんの感情を邪魔するのだ。現実世界において、行為がそのすべての表象を定義するものであれば、言葉は感情の行為となる。言葉からはみ出した感情を伝えるために、僕らは抱きしめたり、泣いたり、笑ったり、時にはb殴ったり、倒れこんだりする。
にもかかわらず、それらの感情は現実世界という世界条件の中で、完全に収まりきってしまうのだ。それが、言葉という行為の限界性なのだ。


だが、天才はそれを超える。

その後を続き、僕らはその領域へと足を踏み入れる。
僕らは天才の足場をより頑丈なものとし、天才を、その高みへと跳躍
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