鳥籠の水/皆月 零胤
子供の頃と違う理由で
おはじきを呑み込む
でも重くなるばかりで
透明を手に入れることができない
たとえ半透明ぐらいまでになって
軽くなってふわりと飛んでゆけても
シャボン玉よりもずっと早く
僕は割れてしまうのだろう
空を飛ぶことが自由だなんて
いつから思っていたのだろうか
その代償として背負う不自由を考えると
空を飛ばないことさえ自由なのに
最近まで飼っていた鳥はよく羽ばたいた
でもいつまでたっても空を飛ばなかった
似たものどうしの僕らだからか
何故か同じ時間にご飯を食べた
お互い食べているものをよく床にこぼした
僕が部屋からいなくなりそうなとき
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