名も知らぬ女の手記より/K・フラグメント
切望することは、
あなたが外側に在ると、
認めることでしょう。
あなたに会うために、
何百もの方法を築きました。
あなたが囁く時、
愛でいっぱいでした。
この有害な混乱に、
わたしはばったりと倒れ、
それでも手を伸ばし、
僅かな光が見えると、
嬉しくて、でも、
気づいたらわたし、
泣いてた。
目が覚めれば、
散歩にいったあなたが、
眠るわたしのことを、
起こさぬようにそっと、
すりぬけた跡があるでしょう。
「君はいつでも、
泣きだしそうな顔をしてる」
あなたは光、あなたは煙、
あなたは影、あなたは幽霊、
わたしの知らない歌を、
わたしの知らない桟橋で、
悲しくて、でも、
気づいたらわたし、
笑ってた。
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