暗黒の電子レンジ/K・フラグメント
ワスレナグサの風が吹く、
雷の領域のなかで、
私はあなたを作らなければならない。
最初の溜息はときに、
天性のその鞭で私の魂をなめる。
音を立てず、逃げ出し、
それから私は一度振り返る。
おのれのものであるのに、
世界は私を妨害する。
その圧力で、
手に触れる一切は、
窒息している。
わたしの為に壊れるあなた。
砕ける氷の花びらのように。
熱っぽい色合いの、
時間の流れが、
自然美という陰謀を企てながら、
月と恋人たちが遊ぶ谷を見ている。
見知らぬ子供たち。
森と海の兄弟は、
いつか太陽が消えることを知っていた。
だからあまりに沢山の光に、
火傷させられることはないのだろう。
夕暮れの部屋。
チベットのお茶を出す女の子に関して、
男の子はあまりに大きな混乱を作っている。
暗黒の電子レンジが、
私たちをバラバラにするまで。
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