朝いちばんのバスに乗って/
しろたしろ
目をとじてそれでも残るまぶしさを手もかざさずにすい込んでみる
透明な音が響いて瞬いて少年の胸のかけらが落ちる
ほうきぼしテトラポッドのうえ踊る波のリズムでステッキを振る
新宿でみあげた空のあかるさを山手線がきりとってゆく
親しげに取り繕ってぼくたちはなんだかとてもさびしくなるね
いまとおりすぎた電車のスピードでこの沈黙を抜け出せたなら
降り続く雪の道ですあの先にひかるのは朝いちばんのバス
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