回覧車?/ブライアン
夜が明けた。風呂なしアパートの一室にも太陽の光は差し込む。隣で友人は眠っていた。友人は寝言を言う。遠くで鳴く雉の鳴き声のような寝言だった。友人を見る。友人は眠ったままだった。パソコンの画面が光っている。夜通しパソコンを打ち続けた。目がしょぼしょぼする。光が弧を描くようにしてゆっくりと離れていく。夜が明けた。昨日が猛はるか向こうになる。友人は地球の目覚めを知らない。光に包まれていく孤独を、寝言一つで払拭する。寂しいというわけではない。心地よい孤独感だった。中心から次第に離れていく。徐々に置いていかれる孤独感。パソコンの画面は陽に照らされていた。光の中から光が放たれている。すでに置いてかれてしまった
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