星はかつて人で/Affettuoso [アフェットゥオーソ]
星はかつて人で
海はかつて宇宙で
ぼくはきっと蟻んこで
きみは
きっと
かみさまで
(命の軌跡をなぞるその指先が)
(ふるえて ゆがんで)
透明なガムをいつまでも舌で転がして
ラムネであれば噛まずにすんだのに
わずかに羽ばたく
きみの肩甲骨を舐めて
慈しみながら
そっと爪をたてるんだ
どうしてきれいなままで愛せないの
(ねじれて 哀しい曲線えがいて)
(やがて 途絶えて)
ぼくはちっぽけだから
ちっぽけなぼくを全部きみにあげたかった
そんな時 きみときすをした
かみさまと崇高なきすをした
あぁ だってきみは
かみさまだから
そのひととき ぼくは確かに赦されるの
(いま 水平線がにじんで)
(蒼をつなぐ)
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