土砂降りの雨/
ヒロシ
土砂降りの夜
家に帰るのに車を走らせる
ワイパーが追いつけないほどの
激しい雨
タイヤが水しぶきを上げる
家に帰るはずなのに
本当は
どこへ行くのだろう
どこへ行きたいのだろう
想いが雨音の中で
走り始める
まるで
この詩みたいだ
行き着く先もわからぬまま
ただ
つらつらと
書き始め
いや
キーボードをたたき始め
結局想いは
雨空に吸い込まれていった
でも少し
痛みがやわらいだ
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