光陰/
フクスケ
古いエレベーターから
押し出される
と 瞬間
何かとすれ違った
懐かしい後ろ姿を
感じながら
会場に入ると
過ぎ去る時間のように
たたずんでいた
透明な光の重なり
と
前髪と瞳
の わずかなキョリ
が 美しい
光陰――
緩やかな沈黙
すれ違った
誰かの
あの時…
戻る
編
削
Point
(0)