八月の絶唱/飛鳥 彰
の君がシルエット
不思議なる君と我との絆ゆえ
秋の岸辺の
水の音さやけし
肌寒き秋の夜風もなにかせん
君が恋しと
わが胸燃ゆれば
しじまなる秋の夜更けて
あかつきの
間近なるとき君を夢みる
朝まだき
君が笑顔のシルエット
明けのヴィーナス映すがごとくに
メール打つ君が指先
思い出し
瞼にうかぶ秋の金星
朝焼けに向かって独り
立っている
指を絡ませ歩む日いつかと
松林この道歩めば
何がなし
君がこころが ああ偲ばれる
松高く 林の中に佇めば
聞こゆるものは
鳥のさえずり
わが王者
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