八月の絶唱/飛鳥 彰
 
月かな


ブルームーン 
と名づけられし薔薇のキミ 
泉の湧くがごとき顔(かんばせ)


マーガレットメリルのキミは
白無垢の花嫁のごとく 
清楚華麗に


日射し浴び
みどりの湖(うみ)に浮くキミは 
スワンの羽根をひろげ舞うかも


目覚めれば
つばさひろげて翔び立つや
朝日に匂う瞼開きて


夏きたり
ラブと呼ばれたる薔薇のあり
巻き毛のキミを愛に染めてゆく


キミとゆく薔薇のアーチを
くぐり抜け
其処(そこ)は秘密の花園なるかな


燦々と光り溢るる
薔薇垣を眺めつつゆく
恋歌ひびかせ



短歌 「瀟洒な花
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