夜風/
星月冬灯
月に想いを寄せる
少女の涙は
悲しみの理由
夜風の優しさに心が痛む
昔子守唄代わりに聞いた
夜伽噺を懐かしみながら
この世を憂う切なさを
独りその幼き肩にのせて
瞳まっすぐに
闇に輝く映(まばゆ)い星々に
願い、祈る
天は乙女の祈りに
耳を傾けるだろう
いつの日か・・・
念ずれば必ず道は開く
その魂を信じて
少女は今日も祈る
夜風は少女の願いをのせて
今日も天までそよいでゆく
今は歌わなくなった
古の唄を
少女は小さな声で歌い続ける
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