残念な気持ちにウジが湧く/詩集ただよう
生まれながらにわたしの友達のからだにはウジがわいています。わたしは可哀相に思って、濡れタオルをつかって皮がはがれないように丁寧に包帯を替えてあげました。うう、うう、と言って、わたしの太腿の上で背中をうじうじするので、いっそのこと殺してあげようかなんて思ってしまいました。でも、それは可哀相だな、自分で死ぬまで生きてもらわないと、とも思えました。それでもわたしの友達はうじうじするのをやめないので、喜ばせてあげようと思い、妹のつかっていた小さなピアノを持ってきてあげました。ポロンポロン、ポロンポロン。やっと眠ってくれたのでわたしはそっと家へかえりました。
きっとよく眠れたのでしょうと思い、わたし
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