しわくちゃの坂道/ふもと 鈴
 
、秘密のうちに
履いている靴を片方もう片方と、
ぬいで,
なげて、
池のふちで真夏の下
ひっくり返らせえていると、反抗の日が
連れられていく

ひっそりと、三尺
ベット・シーツがしわくちゃになり
年をとった少年に
さらなる年月がのしかかるから
暇なら、どうぞ花卉の茎から上まで
詳細にしてみてはどうですかと、

伸ばしきった髪に、会釈する
少年の皺に
波風が重なって
風から、そのまま振動する
貧相なまなざしに、もう一回と言っているのは、
可ではなく、窓のもうふたつ向こうから

警戒が、ベッド・シーツを汚す
振動に明るいをそそぐ
一年に一回が一生に一回と、なって
軽い口元に華やぎの皺がよる


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