遠距離。/狠志
暑苦しい夜空の中、自転車のペダルこいで。
ちょっとでも君に近付こう。
たまに吹く風が、そろそろ夏の終わりだと、
教えてくれてる。
けれど、そんなクールになんてなれないかな。
僕の耳に流れる唄が、どんどんこいでけって、
スピードアップを促すんだ。
どうせ引き返す帰り道、だって仕方ないんだ。
君の元へ、少しでも近付きたいんだ。
こんな道路(みち)をいくら行っても、近づける気はしないけど。
想いは、どこかまで跳んで行ってるかもしれないから。
唄の終わり、次のバラード、人気の少ないコンビに。
あついコーヒー、見えない星空、深呼吸。
君に電話する、メールする。
傍に居るよって、伝えてみる。
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