孤独の森/
小川 葉
孤独の森に迷いこんだなら
出口を見つけることは
容易ではなかった
孤独の森を
歩き続けることは
苦痛でも
それは森のせいではなかった
森は伐採され
孤独は終わりのない
砂漠になってしまった
孤独が緑であふれていた頃
森は人がひとりで
生きていくためにあった
たとえ迷っても
孤独は森を信じていた
その出口は
新しい入口であると
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