このあまさ/瀬冬翼流
 
あなたが私の頭を撫でたとき

私はあなたの吐息と体温を覚えた


でもお母さんやお父さんとは違うの


空から痛々しい輝きが舞い降りる中で


火照った首もとが紅茶の甘い香りにすら緊張する

飲もうとして淹れたはずが


すっかり冷めたくなるまで


惚け続けるのだ
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