暗情(あんじょう)/
星月冬灯
つつせし我が心の
暗黒よ
天に届かぬ
悲惨な運命(さだめ)は
もはや断末魔の叫び
我の意志は堅く
されど約(つづま)るように
固まっている
この色の無い穴の中で
誰にも見つからぬように
包み泣きし
つべたましいこの世に
生を受けた哀しみに
落胆す
この常磐では
何も考えず
流れに身をまかせるのが
一番利巧な生き方
我は常にとちめいている
暗然なるがままに
我は耐えるのであろう
つつせし〜貧しい。みすぼらし
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