秘蜜/詩集ただよう
 
尾が溶けて天を足したカーバンクルはぐぬぐぬと丸まりました。水面をクッションにして、ヒカリ達を底へと散らばせました。同じ月を観る宇宙人の故郷は地球だといいます。そうか、私もだ、とカーバンクルは嬉しくて頷きました。額にある美しい鉱物で、きらきらとキラメきました。エメラルドブルー。月がくるりと溢れました。夜が密になりました。

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