なし/ゆるこ
 
イヴが食べたのが梨だったら
きっと世界はもう少し潤っていたはずだ
 
乾燥肌の女の子のためのパックはなくなって
ドライアイのお父さんのための目薬もなくなって
水分が体の50%をきっても
人類は平気な顔をして笑ってられるはずだ
 
 
そんなことをお母さんに行ったら
そんなことより夏休みの宿題を早く終わらせなさいと言われた
しぶしぶ返事をしてからクーラーの効いた部屋に戻って
わたしは乾いた紙をぺらぺら捲り始めた
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