初恋/水口わする
あなたの名前を連ねてみたら
あなたがどこにいるのかわからなくなってしまいました
私の 孤独 は
生来、明るいもので
この心に佇む
静かな
先の見えない穴蔵にせせらぐ
わずかな水色は
それとは大分違った意味のものでした
けれども なぜか
あなたが
私の名前を呼んだあの時から
私の奥の
わずかな水色はとめどなく
沸き上がって
溢れ出して
細い
長い管を通って
狭い入り口の明るい方へと
あなたの声によって
押し流されて行ってしまったのです
なかなか どうして
それから
私の 孤独 は
寂しく
辛いものに沈むのです
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